上場会社では四半期ごとに決算が行われますが、中小零細企業では、決算は年に一回、税務署に申告書を提出するという義務を果たすために行われます。
申告、納税という法律上の義務を守るためには決算は年一回で良いのですが、会計の力を経営にうまく活用して会社を発展させるためには、毎月決算をして、自社の現在地を正確に把握することが欠かせません。
毎月決算をすることを「月次決算」、毎月作成する決算書のことを「月次決算書」と呼びます。
私の事務所では、毎月1日に月次決算をしています。
作成した月次決算書をどのような視点で見ているかと言いますと・・・・
・自分が立てた目標と比較して現在の売上、今後の見込はどうか?
・1か月でどれだけ資金の増減があったか?
・最適なお金の使い方(将来への投資)ができているか?
・無駄使いはしていないか?
・人員増などの固定費増加にどれだけ耐えられるか?
・数字のもとになっている方針、行動、時間の使い方は最適か?
このような感じです。
月次決算書は、車の速度計や燃料計、カーナビのような役割を果たします。
会社社経営において、月次決算をしないことは速度計のない車を運転しているようなもので、危なっかしくて仕方がありません。
「通帳の残高を見て何となく経営している」社長が意外に多いのですが、通帳の残高だけでは、「わが社の財務はどこに課題があるのか?」が見えてきません。
まだ月次決算をしていない会社は月次決算の導入を、月次決算をうまく経営に活かせていない会社は、月次決算の仕方や月次決算書の見方を改善して参りましょう。