テレビなどで成功した会社の紹介をする場合、「年商〇〇億円」というので、売上高が大きいことがいかにもスゴいような印象を受けます。
会社経営において売上高が大事なのは当たり前なのですが、経営者がより重視すべきなのは、売上高よりも粗利益です。
粗利益とは、売上高から、商品の仕入代金・材料費などを差し引いたものを言い、優秀な会社は売上高よりも重視しています。
例えば、次の2社を比較すると、A社よりもB社が実力のある会社です。
● A社 売上10億円 粗利益1.5億円
● B社 売上3億円 粗利益2.1億円
異なる業種の実力を比較する場合、粗利益率が違いますので、売上高で比較してもあまり意味はありません。
その一方で、どの業種であっても、会社は粗利益を稼いで、そこから経費を支払って事業をするという構造は同じなので、粗利益額の大きさがその会社の実力だと考えられます。
社長が昨年の決算書と比較して決算書を見る際にも、昨年との売上対比ではなく、粗利益が昨年と比較して上げっているのかどうかを見ることが大事になります。
さらに、何人の社員で粗利益額を稼いでいるかを比較すれば、より正確に会社の実力を比較することができます。